他にはない111の味のニュアンスを持つ豚肉だからこそ、美味しく、幅広い料理に適している
米国の全米豚肉委員会が依頼した最近の官能分析は、豚肉が、他にはない111の味のニュアンスを持っていることを明らかにし、料理における汎用性と味わいの特徴の豊かさを強調した。“InnovaConsult”の研究者リスベット・ […]
米国の全米豚肉委員会が依頼した最近の官能分析は、豚肉が、他にはない111の味のニュアンスを持っていることを明らかにし、料理における汎用性と味わいの特徴の豊かさを強調した。“InnovaConsult”の研究者リスベット・アンカーセンによって行われたこの研究は、豚の脂身もおよそ30の味のニュアンスを持っていて、複雑さの点で牛肉の脂身やその他の脂肪を凌いでいると指摘している。
官能分析では、豚肉に、甘さ、フルーティ、フローラルの印象、そして、丁子やヘーゼルナッツ、キノコのニュアンスを含む味わいがあることが確認された。さらに、豚肉の赤身は、その他植物性および動物性のタンパク質と比べて、より濃厚な、料理界で第5の味覚として知られる“うま味”を持っていることが明らかになった。アンカーセンは、「この分析で特定したキノコ、クルミ、ココナッツ、丁子といった味のニュアンスが、豚肉を、味の世界をまとめる、あらゆる食品の友となるほどに唯一無二の存在にしているのです」と説明した。
米国の全米豚肉委員会は、国内的及び国際的に、豚肉の内需を高めることに携わる団体である。160の生産者と輸入業者がメンバーとなっている全国養豚業者代表者団体によって任命された豚肉の15の生産者により構成されている。
全米豚肉委員会の人間栄養学ディレクターであるクリスティン・ヒックス-ルーフは、この官能評価が、文化的に意義ある新たなレシピの開発に貢献し、最適な料理法についての情報を提供するだろうと強調した。「この分析は、一流のシェフが料理しようが、一母親が料理しようが関係なく、確実に豚肉ならではの味が輝くようにするために最良の料理法を特定することを可能にするだけでなく、野菜と豚肉を組み合わせ、健康的に食べることが味わいのない退屈なことではないことを確認するためのロードマップを提供してくれるものなのです」と、ヒックス-ルーフは指摘した。
チリカルネは、これらの発見は、チリの豚肉産業にとって重要であると強調した。特定された豚肉の味わいの多様性は、チリの食事における主要な肉としての立場を強化するものだ。
「最良の豚は、ここチリにあります。豚肉は独特です。なぜなら、味わいがあり、汎用性があり、そして、素早く調理することができます。例えば、豚の肩ロースとか、ヒレといった短時間で調理できる様々な部位があり、私はいつも、あらゆる種類の果物と合わせることができると勧めています。マンゴやパイナップル、もちろんレモンもそうですし、ネギやキャベツなども。なぜなら、豚肉はとても汎用性があるからです」と、ロドリゴ・バラニャオ・シェフはコメントした。
分析ではまた、最も“ジューシー”で“甘味のある”豚肉の部位には、エアーフライヤーで調理した豚のロースやローストポークが含まれることが示された。この種の情報は、調理において味わいや食感を最大限高めたいとするシェフや家庭料理人にとって極めて重要である。
さらに、購入データの分析では、買い物カートに豚肉がある場合、70%以上の購入者が農産製品も購入することが明らかになった。このことは、豚肉が美味しいだけでなく、バランスのとれた多様な食事を促すという考えを裏付けるものである。
2019年の中頃、チリ養豚業者協会ASPROCERとチリ大学食品栄養・技術研究所(INTA)によって行われた研究が広く知られることになった。その研究では、5つの超赤身の部位について、化学成分が分析され、豚肉には、鉄分、ビタミン、筋緊張を改善するタンパク質が高い割合で含まれており、神経系に好ましい影響を与え、肌や粘膜の傷を予防することが明らかになった。このように、豚肉を食べることは、健康的でバランスのとれた食事を促すものである。
研究が言及している超赤身の部位は、100g当たり5%以下の脂肪を含むもので、このカテゴリーには、センターロイン、ヒレ、モモ(ナックル)、モモ(インサイド)、角切りの豚肉がある。また、赤身と呼ぶべきながら、衛生規則によって、“脂肪が合計10%以下”と呼ばれる部位もある。それに相当するのは、肩肉、ロース、モモ、バラ, 挽肉である。これらの製品は、もう少し脂肪分が多くなるが、同様に、健康的な部位である。
INTAによれば、これらの部位は、優れたタンパク源としている。なぜなら、豚肉100gあたり、20~23gのタンパク質を摂取できるからである。すべての超赤身の部位は、ナトリウムの含有量が低く、140mg以下で、これらの部位は80mgである。また、リンやカリウムも多く含まれていて、リンは1日当たりの推奨摂取量の20%、カリウムは10~19%が含まれている。