在東京商務・農務担当官 “より付加価値の高い製品に、日本のインポーターと消費者の関心が高まっています”
チリカルネとの会見で、在東京チリ貿易振興局商務・農務担当官ヌリ・ディセグニ・ヒリは、日本への製品輸出において我が国が直面している主な課題について取り上げ、インポーターのロイヤルティを高めることや品質特性のプロモーションの […]
チリカルネとの会見で、在東京チリ貿易振興局商務・農務担当官ヌリ・ディセグニ・ヒリは、日本への製品輸出において我が国が直面している主な課題について取り上げ、インポーターのロイヤルティを高めることや品質特性のプロモーションの重要性を強調した。同女史の意見によれば、CPTPPの発効やチリによる持続可能性の努力を受けて、市場においてチリ産ホワイントミートに楽観的な見通しやチャンスが見られるとしている。
現在、日本へ製品を輸出するのにチリが直面している主な課題は何ですか?
日本は、チリの貿易で、最も重要な市場の一つです。銅以外のチリの輸出については第3位の相手国で、市場の要求に関しては最も重要なアジアの国の一つです。現在、チリが国として直面している主要な課題の一つは、インポーターのロイヤルティを高めることです。それについては、製品の品質や無害性、安全性についてチリの特性を強調したいと考えています。これに加えて、消費者にうまくプロモーションするため、国の戦略に沿ったキャンペーンが必要で、それについては、貿易振興局が奨励をし、日々、我が国の特性や輸出品の高い付加価値を明らかにできるその他要素を際立たせるような国のイメージをプロモーションする取り組みを行っています。
新たなチャンスの中で、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(英語の頭文字をとって、CPTPPと略称)の発効により2月から恩恵を受けている製品の輸入メカニズムを改善することも考えています。この協定は、特恵関税のお蔭で、我が国やその製品にとって大きなチャンスとなっています。
日本でチリの製品をプロモーションするためにどのような戦略が行われていますか?
日本で推進している戦略の一つは、日本に輸出している製品の付加価値を高めることのできる特性を際立たせることを目指しています。その中では、サステナビリティやニッチな製品、または、プレミアム製品が挙げられます。これらは、輸出品目の幅を広げられるだけでなく、我が国のポジションを向上させるものでもあります。
パンデミック後のこの段階では、既にほとんどで対面でのイベントが再開されていますので、私たちの主たる顧客と直接会い、先方のニーズや品質基準を把握することができます。これに加えて、e-コマースのチャネルでチリの存在感が高まっていることがあり、我が国のポジションが強化されています。
輸入製品について、ここ数年、日本市場である特定のトレンドや変化が感じられますか?
日本は、絶えず変化する市場で、規格やニーズも向上しています。私たちが気づいた新たなトレンドの中に、日本のインポーターや消費者の関心が、より付加価値の高い製品、また、消費者にとって特別で唯一なニッチな製品に高まっていることがあります。
具体的にホワイトミートについて、在日チリ商務・農務担当として、チリの輸出企業にどのようなサポートを提供されますか?
この分野については、私たちは明確な2つの目標を持っています。一つは、市場の開放を保ち、衛生プロトコールを現代に則したものにすることです。もう一つは、商務オフィスとして、我が国の農産食品、水産物、および、例えばクリエイティブ産業といった経済の様々なセクターの製品やサービスの取引を容易にし、それを促すことです。
特に今、全般的に作業を進めているプロトコールは、畜産(家禽および豚)ゾーニングと、偶蹄目動物のための衛生プロトコールの現代化です。
商務オフィスとしては、日本の消費者との関係を向上するための輸出振興キャンペーンを通して、農産・畜産製品のプロモーションをサポートし、同時に、市場での我が国のポジンションを強化するような新たなパートナーを見つけることです。
日本へのチリ産ホワイトミートの輸出について、どのような将来の見通しを持っていますか?
そして、市場において、どのようなチャンスが見られますか?
商務オフィスとして、チリ産ホワイトミートについては、楽観的な展望を持っています。と言うのも一つには、CPTPPの発効により、日本市場での主たる競合国と同じ条件を持つことができるようになりました。さらに、衛生プロトコールの交渉が終わると、チリの製品にとっても、また、日本の消費者にとっても、より充実した保証となるでしょう。
一方、農業省は、“コンシャス・オリジン・チリ”と呼ばれるプログラムを持っています。農業調査・政策局(ODEPA)によって主導されているもので、Corfoが資金提供しています。これには、豚肉、家禽肉、酪農の生産サブセクターが参加しています。この種のプログラムは、チリの評判を高める目的でサステナビリティを奨励しており、こういったイニシアチブを通して、日本に入ってくる製品により高い付加価値を与えることができると信じています。