廃棄物から資源へ:コンシャス・オリジン・チリに加盟するチリの豚肉企業における再価値化

2023年9月15日

コンシャス・オリジン・チリ・プログラム(ChOC)は、チリの農産食品産業において優れた取組の導入を促すために、農業省の農業政策調査局(ODEPA)によって主導されたイニシアチブであり、チリの豚肉産業は、それに加盟する産業 […]

コンシャス・オリジン・チリ・プログラム(ChOC)は、チリの農産食品産業において優れた取組の導入を促すために、農業省の農業政策調査局(ODEPA)によって主導されたイニシアチブであり、チリの豚肉産業は、それに加盟する産業の一つである。このプログラムの柱の一つは、循環経済の重要性を認識することに関係していて、企業を認証する際には循環経済を測定基準の軸の一つに定めている。

 

チリの豚肉産業が参加しているコンシャス・オリジン・チリ・プログラム(ChOC)のサステナビリティ・プロトコールには、循環経済がしっかりと組み込まれ、廃棄物の再利用や適切な管理が促されることになる。そのようにして、このプログラムに加盟し、ChOCの認証を取得しようとするすべての企業は、明確な責任を負うことになる。つまり、生産プロセスで排出された廃棄物を家庭ゴミと分けること、農薬の容器を確実に3度洗浄し、再価値化のために許可された集積センターへ後に届けること、そして、農場レベルで廃棄物の削減、再利用、リサイクルの実効的な戦略を導入することである。

数字は如実に物語っている。つまり、豚肉産業では、有機廃棄物の96%が、家畜の飼料のために利用されている。無期廃棄物の8%は、すでに価値化されていて、この数字は、来年のために定められた目標を考慮して、増加している。一方、危険廃棄物の100%が、許可された場所に送られている。「ChOCのビジョンは、単なるリサイクルの先を見越しています。それぞれの廃棄物は、産業にとって価値ある資源に生まれ変わり、新たな目的を持つことができるのです」と、世界の様々な国でチリ産豚肉の業界ブランドとして知られるチリポークを代表する協会チリカルネのサステナビリティ部長ダニエラ・アルバレスは述べている。

しかし、革新はそこで終わるものではない。処理システムの廃水については、その66%近くが処理され、後に施肥灌漑プロセスで利用され、33%が、土壌改良剤として使われている。そうして、ふん尿や生物的安定有機資材、グアノなどを有機肥料として利用することにより、資源利用の最適化に加え、動物由来の副産物の再価値化と利用につながっている。

2021年から、チリは長期的な循環経済のロードマップを定めている。そこでは、循環経済の見方を、再生的で公正、参加型のものとして規定している。このロードマップの中では、例えば、18万のグリーン雇用を生み出す、総合リサイクル指数を75%まで引き上げる、1人当たりの固形廃棄物の排出を25%に引き下げるといった2040年までの目標を定めている。

特に、チリの豚肉産業は、何年も前からこの課題に取り組んでいる。象徴的な例は、施肥灌漑である。豚のふん尿と発酵残渣を灌水とまぜて肥料として使う技術である。さらに、生物的安定有機資材やグアノといった固形資材は、肥料として活用され、土地や作物を豊かにしている。この戦略は持続可能であるだけでなく、土壌に、窒素、リン、カリウム、マグネシウム、カルシウム、有機物といった主要な栄養素を与え、土壌の特性や構成を向上させている。

「ChOCプログラムに加盟している豚肉生産・輸出企業は、ビジネスをしているだけでなく、豚肉産業を変革し、私たちの地球を大切にしているのです。私たちは、このサステナブルな変革に参加していることを誇りに思います」と、ダニエラ・アルバレスは締めくくった。

コンシャス・オリジン・チリ・プログラムは、農産食品産業において優れた取組の導入を促すために、農業省の農業政策調査局(ODEPA)によって主導されたイニシアチブであある。

さらなる情報は以下のリンクから: www.chileorigenconsciente.cl

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