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長期的視点:チリカルネ、および、取引先市場が50を超える豚肉・家禽肉輸出にとって成果を収めた2024年
12億USドルに近い収入と50か国以上をカバーする貿易ネットワークを持つチリの家禽肉・豚肉生産輸出企業は、2024年、世界のリーダーとしての地位を強固にした。チリカルネは、新たな課題やチャンスに満ちた2025年を予測し、 […]
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12億USドルに近い収入と50か国以上をカバーする貿易ネットワークを持つチリの家禽肉・豚肉生産輸出企業は、2024年、世界のリーダーとしての地位を強固にした。チリカルネは、新たな課題やチャンスに満ちた2025年を予測し、そこでは、官民取り組みの統合と強化が鍵となるだろう。
2024年は、戦略的な協定と、業界の成熟度とダイナミックな国際環境への対応能力を反映した課題の克服が際立つ、重要な進展のあった年だった。業界の企業や当局、海外市場の間の実質的な協力によって推進され、数十年にわたって続けられてきた取り組みの成果が確かなものとなったのである。
2024年に達成された成果は、食肉輸出の主要国としてのチリの立場を強化するものとなった。新たな市場の解禁、国際的監査実施の成功、戦略的協定の署名、グローバル市場で高品質な製品の信頼できるサプライヤーとしてチリの評判を高める衛生基準の強化は、特筆すべき進展だった。
チリの食肉輸出総額の59%を占める豚肉セクターは、中国との「了解覚書(MOU)」の署名といった、我が国にとって極めて重要で画期的な出来事を祝った。それにより、チリ産豚肉輸出量の38%を占める主たる貿易パートナーに対して、冷蔵肉と冷凍副産物の輸出を拡大することが可能となった。この協定は、重要な市場でのチリの競争力を強化するだけでなく、高品質な製品の信頼できるサプライヤーとしてチリのイメージを強固にしながら、農村地域の経済発展も促すことになる。
チリカルネ会長のフアン・カルロス・ドミンゲスは、この協定の影響について強調し、「私たちは、輸出の利益を最優先に考えるという、正しい道に戻りました。この成果は、中国市場の重要性だけでなく、高い衛生基準を履行し、透明性と迅速さで課題に対応する国というチリの評判にとって意味があることから、中国との関係において“その前”と“その後”を分かつものです。」
この他の重要な出来事として、チリと欧州連合との間の先進的枠組協定(AMA)の承認があった。これは、豚肉の段階的輸出割り当てと特恵関税を含め、より競争力のある貿易条件を定めている。ドミンゲスは、「この協定は、世界第5位の豚肉輸出国として先導的地位を確固たるものとしながら、世界で最も要求度の高い市場の一つにおいて、信頼できるサプライヤーとしてチリの立場を強化するものです」と述べている。この協定はまた、長きにわたる貿易パートナーである欧州連合との戦略的な関係を強化し、チリの輸出業者にとって機会を広げるものである。
家禽肉セクターも、鳥インフルエンザの危機の後に中国市場の再開を実現して、意義ある画期的な出来事を達成すると共に、効率的かつ戦略的に衛生的危機に対処するチリの能力が際立った。チリは、家禽肉輸出の再開を中国から許可された最初の国となり、国のバイオセキュリティ・システムの力強さを再確認することとなった。ドミンゲスは、この進展を強調し、「再開は、チリの衛生基準だけではなく、迅速かつ透明性をもって難しい状況に対処する我が国当局や企業のコミットメントも認められたことを示しています。この成果は、課題に対応する準備が整った、信頼できる国として、チリのイメージを強化するものです」と指摘した。
2024年、チリはまた、7つ以上の国際的な監査に成功を収めたことでも際立ち、バイオセキュリティ、品質、サステナビリティの世界基準を履行するチリ企業の能力をあらためて確認することとなった。これらの監査は、業界の評判を高め、ベトナムのような要求度の高い市場の扉を新たに開くものだった。ベトナムによって12月に実施された監査は、10年以上要した交渉プロセスの一環で、チリの食肉セクターにとっては歴史的な成果となった。9,900万人の人口を擁し、1人当たりの豚肉消費量が38キロのベトナムは、大きな貿易ポテンシャルを有する戦略的な輸出先国であり、チリの発展にとっては、この年の最も重要な出来事の一つとなっている。
国際的な状況を展望すると、チリは、ブラジル、米国、欧州連合といった競合国に対して差別化を図ることができた。こうした国々は、より大きな生産規模によって世界市場を支配しているが、チリは、透明性、トレーサビリティ、サステナビリティへのコミットメントにより傑出している。中南米レベルでは、アルゼンチンが、経済改革と刷新された輸出アプローチに促され、輸出を大きく伸ばしているものの、チリは、品質と国際基準の履行に焦点を当てていることにより、リーダーとしての地位を維持している。これについてドミンゲスは、「アルゼンチンは急速に成長を遂げていて、巨大な生産能力を持っています。しかしながら、チリは、引き続き、透明性、トレーサビリティ、サステナビリティで際立っています。これらは、国際市場で益々評価されている側面です」と指摘した。グローバル市場でのこの競争力は、バイオセキュリティ、テクノロジー、戦略的提携における数十年に及ぶ取り組みが奏功していることを示している。
今後に向けての課題とチャンス
今後に目を向けると、チリカルネは新たな課題とチャンスの2025年を予想している。2025年前期に予想されるベトナム市場の解禁と、輸出割当が倍増する欧州市場との新たな協定の発効は、2025年の要となる画期的な出来事である。これらの進展は、持続可能で戦略的な成長への業界のコミットメントを強調するものである。
課題で中心となるのは、国際的な需要の増加に応えるために、持続可能性に焦点を当てて生産を増加させることであろう。しかしながら、国土利用計画、高い規制基準、新たな生産プロジェクトの不足といった障害が長引いている。ドミンゲスによれば、「ボトルネックを解決し、サステナビリティにおける私たちの進展をうまく伝え続ければ、5年間で輸出を倍増することができるでしょう。水の消費の70%削減とメタン排出量25%減少は、特筆すべき成果です」としている。
地元コミュニティとの関りも、輸出の伸びが確実にすべての関係者に恩恵をもたらすようにするために、基本的なことだろう。「発展は、経済的なことだけではなく、社会や環境面での発展でなければなりません。コミュニティが、この成功は自分たちのものでもあると感じることがとても大切です」と、ドミンゲスは付け加えた。こうした視点から、世界におけるチリのリーダーとしての地位を強固にするだろうインクルーシブで持続可能なアプローチの必要性が高まっている。
チリの豚肉・家禽肉生産輸出セクターは、優れた生産と製品、イノベーション、環境へのコミットメントに基づく戦略で、世界貿易の課題に立ち向かい続ける準備ができている。強固な官民共同の取り組みモデル、国際的な品質基準、持続可能な開発の視点により、チリは、成功が努力と協力で日々築かれる道であることを示しながら、世界で最も要求度の高い市場で、トップとしての地位をあらためて確かなものとしている。
2024年の成果と2025年の課題は、チリの豚肉・家禽肉生産輸出企業が、チリカルネと共に、我が国の持続可能な開発に貢献し、世界レベルで食品安全性を強化しながら、世界の食肉産業において益々重要な役割を引き受けるための準備ができていることを明示している。